
あんこと生地が一体化したような不思議な食感。冷やして食べたい、酒粕が香る白いカステラ
現在は東京でもいくつか購入できる場所がある、静岡 浜松発の和菓子屋「巖邑堂(がんゆうどう)」。私が初めて巖邑堂さんを知ったのは、今からもう20年ほど前のことです。
大好きなアーティストのライブのため、初めての静岡県へ。浜松へ向かう際に、浜松出身の友人に教えてもらったのがこのお店でした。
「どら焼きが美味しくて地元でも人気」と聞いて、ライブの合間にお店へ足を運び、できたてのどら焼きを持って浜松城の公園で食べた時の感動は今でも忘れられません。その味はもちろんですが、皮とあんこの食感の絶妙な調和にも感動し、それ以来、何度食べたかわからないほどリピートしています。
この夏にたまたま目に留まり「どら焼き以外のものも試してみよう」と選んだのが、今回ご紹介したい「花邑(かゆう)」です。
「花邑」は、白いカステラにこしあんが挟まれた、白と黒のコントラストがシンプルで美しいお菓子です。同じ浜松にある、1864年創業の老舗酒蔵「花の舞酒造」の大吟醸手絞り酒粕を使用しています。
私はお酒には弱いのですが、子供の頃から酒粕が大好きで、粕汁や甘酒などに目がありません。きっと同じように「日本酒の香り」がたまらなく好きな方なら、絶対にこのお菓子を気に入っていただけると確信しています。
開封しただけでふんわりと香る、品の良い酒粕の香りに心まで癒されます。夏の時期は冷蔵便で届きますが、個人的にはそのまま冷蔵庫でキリッと冷やして食べるのがお気に入りです。
生地は真っ白に近く、味わいも通常のカステラよりもずっと上品で、軽い食感。より一層酒粕の香りや風味が生かされていると感じました。
また、驚いたのがそんな食感に合わせたかのような、こしあんの食感です。見た目ははっきりと白黒で分かれているので「ここはカステラ、ここはあんこ」と分かるのですが、口に入れると生地とあんこの食感がほぼ同じ、まるで一体化したような感覚にびっくりしました。
巖邑堂のどら焼きに感動した理由の一つである、食感や舌触り、うまく言えませんが心地よさ、気持ちの良さのようなものが「花邑」にも感じられました。普段は和菓子よりも洋菓子に目が向きがちな私ですが、最近は日本の和菓子の素晴らしさを感じることが増えています。その中でも記憶に残るお菓子になりそうです。
見た目、味、香り、そして食感まで計算された、和菓子屋さんならではの味わいです。この時期は冷やした日本茶や水出しコーヒーなど、すっきりとした味わいの飲み物によく合います。
これからはどら焼きと一緒に、必ず購入してしまうだろうと思っています。見た目も美しく、贈り物にもおすすめです。ぜひ巖邑堂の「花邑」を一度お取り寄せしてみてください。







