愛LOVE鯛（2〜3人前）愛媛県養殖真鯛料理セット
えひめ逸品

真鯛の養殖日本一の愛媛県産の2kg前後もあるという大きな養殖真鯛を丸ごと1尾、松山市内にある遊食酒家　笑楽さんという飲食店の料理人さんが、生でいただく鯛ユッケ、宇和海鯛めし、油で揚げている鯛ざんき、煮るあらの艶炊き、炊く炊き込み鯛めしの調理法の異なる5種類の鯛料理の大変な作業はすべてお店でやってくださっていて、お客は家庭で食べる時に簡単に調理すればいいという、豪華で至れり尽くせりのセットだということで、到着をとても楽しみにしていました。

　シンプルな発泡スチロールの箱でクール宅急便の冷凍便で届きました。真空パックされた鯛のお料理が5種類入っていて、美味しい食べ方の紙も入っていました。コロナ禍で、養殖真鯛の出荷が落ち込んでいるということで、全国の人に養殖真鯛をたくさん食べてほしいと考えられたセットだということです。定価12800円、オープン価格9800円。2～3人前の量です。とてもボリュームがあるセットで、あらの艶炊き用の鯛の頭なんて、私の大きな顔がすっぽり隠れてしまうくらいの大きさ。これは食べ応えがありそうだなと期待しながら、商品を自然解凍しました。今は冬ですが、6時間くらいでも半解凍くらいだったので、時間短縮のために流水解凍もしました。

・鯛ユッケ
　鯛のお刺身がコチュジャンや胡麻油や醤油などが入っていると思われる甘辛い味つけのタレに漬け込まれています。解凍したら、器に盛って、好みで胡麻や葱や卵黄を加えるとあったので、私は卵黄だけ加えました。これが、実に美味しい！鯛というのは白身の淡白で上品な味わいが魅力のお魚ですけど、お刺身の甘さにピリ辛の韓国風の味つけがとても合います。欲を言えば、ひとりでペロッと食べられる量だったので、2～3人前にしてはちょっと足りないし、もっと食べたい人が多いんじゃないかな？と感じました。そのくらい美味しかったです。ハイボールがぐんぐん進みました。

・鯛ざんき
　愛媛県の郷土料理にせんざんきという鶏の唐揚げがあるのだそうですが、それを鯛で味わうというもの。食べ方の紙には電子レンジとトースターでの温め方が紹介されていたのですが、我が家には電子レンジがなく、オーブントースターの調子も悪いので、フライパンにフライパン用のアルミホイルを敷いて、解凍した鯛ざんきを並べて、弱めの中火で蓋をして1分くらいずつ両面を温めました。問題なく美味しく食べられました。鯛ざんき、まるで柔らかくて噛むのに苦労しない鶏肉のような食感と味で、もしかしたら、魚が苦手で食べられないという人でも、これなら美味しく食べられるんじゃないだろうか？と思いました。小骨も綺麗に取り除かれているので、まだ箸使いの苦手な幼い子供にもとてもお勧めだと思います。

・あらの艶炊き
　鯛の頭の部分なのですが、これが自然解凍だけだと6時間後でもまだ凍っていたので、流水解凍も15分ほどしました。半身になっている頭が2枚入っていて、2枚だと大きな私の顔くらいありますから、付属のあらだきのタレのボトルに書いてある①魚を鍋に平らに敷き詰めるという工程の可能な大きな鍋がひとり暮らしの我が家にはないのです。そこで、ここでもフライパンにアルミホイルを敷いて頭2枚を平らに並べました。直径27cmのフライパンにけっこうギリギリ入るくらいの立派な頭なのです。ここにタレを丸々1本加えます。パッと見た感じではタレが足りないのでは？と思ったのですが、おたまで煮汁をかけながら10分煮ると、艶々の美味しそうな煮付けに！これまた、甘味と醤油の塩分のバランスの絶妙なタレで、ご飯がとても進みます。鯛は頭だけなんですが、身がたくさんついていて、ふっくらと柔らかく、大きな骨ばかりで取り除きやすいです。知人から教えてもらったのですが、鯛の頭の骨には鯛の鯛と呼ばれる鯛の形のように見える骨が左右にひとつずつあってそれを持っていると幸せになれるとのことでしたので、頭の身を綺麗に食べ尽くした後は鯛の鯛を見つけて、綺麗に洗って、せっかくなので赤いマニキュアで色も塗って、鱗っぽく見える赤いグリッターも貼り付けてキラキラにしました(現在のアイコンの画像)。食べ終わった後にこんな楽しみ方までできるとは思ってもみなかったので、すごく嬉しかったです。骨も取り除きやすいうえに鯛の鯛を見つける喜びもあるので、小さなお子さんの箸使いの練習としてもとてもいいおかずなのではないかと思いました。

・宇和海鯛めし
　愛媛県には2種類の鯛めしがあるそうで、そのうちのひとつが、愛媛県ならではの宇和海鯛めしとのこと。解凍した鯛のお刺身を、付属のタレ1本に対して卵黄1個を加えてよく混ぜたものにお刺身を入れてなじませます。私は15分くらい漬け込んでみました。炊きたてのごはんにタレに漬けておいたお刺身を綺麗に並べて、葱と海苔とわさびを添えたのですが、これが、超絶品！あらの艶炊きをおかずにしてご飯を1膳食べた直後だというのに、美味しすぎてペロッと完食しました。鯛のお刺身を卵黄入りのタレで漬けにすることによりねっとりとした食感になり、普通に醤油を漬けて食べるお刺身よりももっとごはんに合うようになっているんだなと思いました。今回は試さなかったんですが、ここに、昆布出汁を加えてお茶漬けにしても美味しいだろうなと思いました。

・炊き込み鯛めし
　最後は、一般的な炊き込むタイプの鯛めしです。具はシンプルに鯛の焼き身と油揚げ(松山は油揚げも美味しいですよね！)
なんですけど、具の入っているお米3合用の分量の出汁がただの出汁ではなくて、鯛の骨の出汁という贅沢さ。これをお米に加えて普通に炊飯器で炊けるようになっているんですけど、より美味しく食べたいと思って、ストウブのお鍋で炊きました。冬なのでお米を1時間浸水させ、ザルで水を切って30分、ストウブにお米と出汁1袋を入れます。これを強火にかけて沸騰したら軽くかき混ぜ、蓋をして弱火で10分、火を止めて蒸らすこと10分で完成です。彩りと香りのアクセントに三つ葉だけ散らしました。お焦げもできてるし、口に運ぶと、これが感動的な美味しさ！お米ひと粒ひと粒に鯛の出汁の旨味が全部染みているし、焼いた鯛は香ばしさもあるし、ふっくらと柔らかく、ものすごく上品な味です。油揚げもトロッとした食感ですごく美味しい。つい、おかわりをしました。特にすごいなと思ったのが、鯛の骨で出汁を引いているから小骨が紛れ込んでいてもおかしくないのに、ぜんぜん小骨が入っていないんです。これ、料理人さんがすごく丁寧にひとつひとつ取り除いてくださっているんだろうなと思い、とてもありがたかったです。

　冒頭に値段をオープン価格9800円の商品だと書きましたけど、養殖の真鯛といっても、え？これ、本当に養殖なの？！と養殖のお魚のイメージがガラッと変わるくらいどのお料理もとても美味しかったですし、ユッケだけ少なめではあったけど他のお料理はとてもボリュームがありましたし、何より鯛はおめでたい時に日本人が昔からいただいてきたとても縁起のいいお魚で食卓が華やぎますし、ものすごくコストパフォーマンスの良い素晴らしいセットだと思いました。生産者の中田さんのお写真が載っていましたけども本当にいい笑顔をされていて、とても大切に愛情を込めて鯛を育ててこられた方々がいらっしゃるからこんなにも美味しい鯛が育ったんだろうなと思いましたし、いつか、コロナウイルスが収束して愛媛県に旅することがあったなら、必ず遊食酒家　笑楽さんに食事をしにゆきたいと思えるほど大満足のセットでした。まずは、両親の誕生日か結婚記念日にでも贈りたいなと思いました。

　このセットを味わうだけでも愛媛県を訪れてみたくなる、そんな素敵な出合いをありがとうございました。

ユッケの量がもう少し増えるととても嬉しいですが、そもそも、ユッケはちょっとだけしか食べないものなのだとしたら、スルーしてください。