お一人様おせち料理「慶賀」
おもてなし料理のきらら亭

冷凍おせち料理初体験の目線でのレポートです。

ダンボールを開梱すると、とても丁寧に風呂敷で包まれたお重にホッコリでした。お重の中身がわかる写真と料理品目が書かれた説明書には、解凍目安も記載されていましたので、その通りに冷蔵庫に1日入れて、さぁ実食！食べるときにはまだ凍っているものなども無く、ちゃんと食べられる状態になっていましたよ！

蓋を開ける前から写真を見ているため、中身がわかっているにもかかわらず、やっぱりドキドキワクワクしながら開けました。開けた瞬間、「わぁ！！」と声が出ました。とっても綺麗で良い香りが広がったので、食べる前から感動です。これだったら、単身赴任などで年末年始を独りで過ごす人もさみしくならず、満喫できるなぁと思いました。

●料理の見た目
どれも目移りするぐらい、色合いが綺麗。一品いっぴんの色合いも考えられているのだろうなぁと感じる配置に感じました。

●料理の味
酢の物は、どれもその素材を生かして味付けされています。酸っぱすぎたり、濃すぎたりせず、柔らかな味です。特に私は、蓮の芽紫蘇風味と酢取り茗荷、紅白なますが良かったです。細い蓮の芽でもシャキシャキして歯応え良く、茗荷も噛んだらお酢と茗荷の香りがジュワっと出て口の中がさっぱりしました。紅白なますは本当に優しいお酢の味付けで、酢の物苦手な人も食べやすいように仕上げてあると感じました。

定番の品は間違いなしで美味しかったです。
どれもお出汁を上手に使われているように思いました。全般に、噛みしめるとジュワーッとお出汁が口に広がって美味しい！
伊達巻、有頭海老の旨煮、手毬湯葉、丹波黒豆、薩摩芋レモン煮、筍、オクラ、花麩は本当にお出汁の使い方が上手で、素材を台無しにせず楽しむことが出来ました。有頭海老は皮が予めほぼ剥かれているのでとても食べやすく、ここにも気配りが出来ているのがわかりました。しっかり味が付いているのにプリップリ！本当に美味しかったです。
数の子は、味だけでなく食感もバッチリ。ふにゃふにゃではなく、しっかりパリポリと歯応えバッチリでした。日本酒好きにはたまらない逸品でしたよ！栗きんとんは甘すぎず、立派な栗がゴロッと入っていて豪華！胡桃甘露煮も食感良く、甘さも控えめで飽きません。
びっくりしたのはエリンギ、吸地ブロッコリーと特選幸吉鰊。素材の良さそのものなのに、お出汁が染みていて。エリンギは出汁が染みて、そして歯ごたえが凄い。弾力がしっかりしていて最後まで楽しめました。市販の鰊は味付けが濃すぎて鰊の風味も何もありませんが、この特選幸吉鰊はお出汁も美味しければしっかり鰊も主張していて本当に美味しかったです。

珍しい品は初めての味もありましたが、お正月にこんな料理を食べられるなら嬉しいと思いました。ローストビーフはしっかり味がついているのでそのまま頬張れば贅沢な気分！サーモンテリーヌや鰈の秘伝合せ味噌焼きも味がしっかりつけられているのでお酒も進み、楽しいお正月になりそうな雰囲気です。

見た目、味など全体のバランスが良く、独りで楽しく美味しい年末年始を過ごすことができると思います。心のこもったおせち料理だと思いました。

ちょっと気になったものは、糸人参、鶏の松風鉄扇、和風蟹シュウマイ、手毬餅です。糸人参はベチャベチャで水っぽく、同じトレーに入っている他の品まで水っぽくなっていました。お出汁の雰囲気も無く、がっかりでした。鶏の松風鉄扇はモソモソパサついて、味よりも食感が気になってしまいました。和風蟹シュウマイは、それだけでしっかり味があるので、ぽん酢は要らない気がしました。ぽん酢自体が塩辛かったです。もっと柔らかなぽん酢ならまた違ったのではないかなぁと思いました。手毬餅は、お餅が硬くなっていて、味も微妙で、おかずでも無く、デザートでも無くて残念でした。見た目が可愛らしいのは良かったです。