フォアグラレーズンサンド(Sandwich au foie gras et aux raisins)
リベルターブル
フォアグラのクリームと相性の良いソーテルヌワイン(貴腐ワイン)で漬け込んだオーストラリア産サンマスカットレーズンを、サクサクと香ばしいサブレでサンド。シャンパンやワインと合わせたい、大人好みの一品です。
まるで料理のような新感覚! 大人にふさわしい唯一無二のレーズンサンド
ここ数年、「レーズンバターサンド」が大人気ですね。昔からなじみあるお菓子で、どこかノスタルジックなイメージがありますが、ひとひねりした“進化系”も見られるのが最近の特徴です。
そんな中でも、今年、一番驚かされたのが、この「フォアグラレーズンサンド」でした。
バタークリームの部分に、なんとフォアグラを混ぜ込んであり、まるでフレンチレストランのコース料理の最初に提供されるアミューズのよう。コーヒーや紅茶と合わせるおやつというよりも、シャンパンやワインと合わせたい、大人にふさわしい一品です。
サンドしてあるのは、よく見るレーズンの色ではなく、薄緑がかった金色。ソーテルヌの貴腐ワインに漬け込んだオーストラリア産のサンマスカットレーズンで、大きな粒から華やかな香りが広がります。
「リベルターブル」の森田一頼シェフによるお菓子は、フランス・パリのミシュラン星付き店「アストランス」をはじめとするレストランでの多彩な経験を経て、素材使いも自由でオリジナリティに富んでいます。
これまでにも、フォアグラや黒トリュフといった、菓子店ではあまり使わない材料を見事に使いこなした生菓子を提案し、代表作と称されてきました。
この「フォアグラレーズンサンド」も、他に無い新たな手土産菓子として、発売以来、じわじわと評判になっています。辛党の方にもお勧めしたいお菓子ですね。
フォアグラは一度、低温でゆっくりと火入れするという調理法でコンフィにしてから、バタークリームと合わせているそう。その際も、脂が出てきてしまわないよう、温度管理にかなり気を遣って乳化させなくてはなりません。
マスカットレーズンの漬け込みは、真空状態にすることで、1週間ほどでもしっかりと中までソーテルヌワインを浸透させ、かつみずみずしくフレッシュな味わいも保たれるようにしています。このような技法には、まさにレストランでの経験が活かされていて、森田シェフらしい唯一無二の品と言えます。
色濃くしっかり焼き上げられたサブレはサクサクと香ばしく、フォアグラのまったりとしたコクや、ソーテルヌの芳醇な甘みや食感と対比を成し、それらが口の中で一つにまとまっていきます。
冷凍便で届くので、食べる前に冷蔵庫に移し、2時間から半日ほど解凍していただきますが、私は、完全に解凍してしまわず、半解凍くらいから食べ始めるのをお勧めしたいところ。口の中でふんわりとけながら、ムースのようになめらかな舌触りに変化するのを楽しむことができます。
クリスマスや年末年始のフェスティブシーズンに、大人だけで味わうのにぴったりの品。ギフトとして大切な人に贈るのもいいですね。お好きなワインやブランデーと合わせて、特別なひと時を楽しんではいかがでしょうか。
更新日:2020年11月27日
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