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平岩理緒さん(スイーツジャーナリスト)

自家栽培の豊かな香り! 収穫分のみ作られる柑橘チョコレート

 Yuzu confit  ゆずコンフィ

柑橘の皮の砂糖煮(コンフィ)にチョコレートをかけたお菓子は、ショコラトリーの定番ですが、この「ゆずコンフィ」は、薄がけのチョコレートの中から現れる、目の覚めるような柚子の清々しい香りに驚かされる品です。

その恵みを届けてくれる「le fleuve(ル・フルーヴ)」は、兵庫県北部の養父市(やぶし)にある小さな工房。上垣河大シェフは、裏山に毎年繁る、有機無農薬栽培の柚子を自ら収穫して使用。ご実家は自然農場を経営していて、中学生の頃から養蜂や養鶏を手伝っていらしたそうです。

20歳の頃、好きだった料理やお菓子作りの道を究めようと、京都府福知山市の「洋菓子マウンテン」に弟子入り。師匠の水野直己シェフは、その2年前となる2007年、フランスで開催されたチョコレートの世界大会「ワールドチョコレートマスターズ」で、日本人初の総合優勝を遂げた方でした。その元でチョコレートやお菓子を学び、2014年に帰郷して「le fleuve」をオープンさせました。

柚子の樹は、今から30年以上前に、お父様が結婚記念に手植えされたものだそう。棘があるため収穫も大変ですが、思いを込めて丁寧に摘み取ります。

年によって出来栄えも異なり、2020年は豊作でしたが、それでもこの「ゆずコンフィ」300箱程度を作るのが精いっぱいだと言います。その年の分が終わると、また翌年のお楽しみに。

柑橘のピール煮を作る時には、多くの場合、皮の内側の白い部分から苦味やアクが出るので、水から茹でて沸騰したらお湯を捨てるという下処理を何度か行います。でもこちらは、柚子の野性味ある香りが飛んでしまわないよう、白い部分をあまりそぎ落とさず、あえて茹でこぼしの工程も行わないそう。

剥いてカットした皮を、1日1回といったペースで少しずつ糖度を上げたシロップに漬け込みながら、7日間かけて毎日じっくりと火を入れ、コンフィにしていきます。

最後に1枚1枚広げて並べ、乾燥させた後にビターチョコレートでコーティング。フローラルな香りを持つエクアドル産カカオのチョコレートをベースに独自にブレンドし、カカオ分65%程度とあまり苦すぎないように調整。凝縮された柚子の香りと旨みをチョコレートが引き立て、自然なほろ苦さとカカオ感がバランスよくマッチするように仕上げられています。

他のチョコレートやお菓子にも、ご実家の平飼い卵や蜂蜜、畑の一画で自家栽培する果物やハーブなど、自然の恵みを大切に、材料もこだわって選んだものを使う「le fleuve」の原点とも言える品なのです。

少しずつ形が異なるのも、自家製で丁寧に作り上げている証し。大ぶりサイズでややハードな食感なので、しっかりした噛み応えが楽しめ、柚子皮の香りがより豊かに広がり、チョコレートとからまって、余韻が長く続きます。

毎日1つずつ、大切に味わいながらいただきたい逸品。甘党の方でなくとも、ウイスキーやブランデーなどのお酒のおつまみとしてもお勧めです。

平岩理緒さん(スイーツジャーナリスト)

スイーツ情報WEB「幸せのケーキ共和国」主宰。スイーツジャーナリストとして全国銘菓に精通し、TV・雑誌等各メディアで発信。「All About」スイーツガイドも務める。イベント企画や司会、企業や自治体のスイーツ開発など幅広く活動。セミナーや製菓系学校での講師も務める。TVチャンピオン「デパ地下グルメ選手権」優勝。著書に『東京最高のパティスリー』(ぴあ)、『まんぷく東京 レアもの絶品スイーツ』(KADOKAWA)等。『厳選スイーツ手帳』・『厳選ショコラ手帖』(世界文化社)を監修。

[ウェブサイト] 幸せのケーキ共和国
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『まんぷく東京 レアもの絶品スイーツ』&『東京最高のパティスリー』
監修本『厳選スイーツ手帖』(世界文化社)
監修本『厳選ショコラ手帖』(世界文化社)
「おいしいマルシェ」(「人気店の定番スイーツ」vol.65)
※本ページにはプロモーションが含まれています

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