フレンチの手法でつくられた、スパイスを愉しむカレーライス
特別おいしいものに出合うと、その幸せな感じを親しい誰かと共有したくなるものですね。
西荻窪にある「フレンチカレーSPOON」の看板メニュー、「フレンチカレー」がまさにそれで、カウンターだけのその小さなお店に、家族や友人たちともう、何度訪れたことか。
シェフは、自分がいいと思うフランス料理を、より多くの人に気軽に楽しんでもらうために、日本人が大好きな「カレーライス」というかたちにして提供することに決めてお店を開いたのだそうです。そこが「フレンチカレー」たる所以(ゆえん)。洒落ていて素敵なところです。
それまでわたしはカレーにワインを合わせることはなかったのですが、ここではワインを飲みながらカレーを食べることもあります。ちょっとしたワインリストがあるのもうれしい。これはワインと合うカレーなのです。
小麦粉やバターを使っていないライトな質感なので、スイスイと軽やかに食べられる一方で、香りと味には重層感があって、そこにかけられた手間とフレンチの料理人ならではの技を感じます。
そのカレーがお取り寄せできるようになったので、ご紹介したいと思います。
じっくりと引いたフォン・ド・ヴォーはフレンチの手法でつくられる出汁で、これをベースにしたカレーは72時間熟成させてコクを出すのだそうです。トロトロになるまで柔らかく煮込まれた牛肉も、お店で食べるのと同じものがついてきます。これはカレーの仕上げにトッピングしていただきます。
合わせるのは滋味ゆたかな雑穀ご飯。カレーには13種類ものスパイスが中粗挽きで入っていて、これがご飯とともに、ひと口噛むごとに、さまざまな辛み、甘み、爽やかさ、香ばしさを弾けさせ、楽しませてくれます。
風邪気味の時、疲れている時など、これらのスパイスの効用なのか、すっかり調子を取り戻し、元気になったりもして、弱った身体にもいいような気がします。だから実家に持って行って、親にも食べてもらったことがありました。食べさせられて、よかった!おいしいものを共有した思い出は何よりです。
これは手抜きの日のメニューではないのです。おいしいものを食べる日のための、そして自分と誰かを元気をつけるためのカレーなのです。フレンチカレーを食べると、さぁ頑張ろう!と心も身体も活性化されるような気がしています。それが「特別おいしいもの」の持つチカラですね。







