
噛むほどに夏蜜柑が香る、滋味深い「カウボーイクッキー」
鎌倉・稲村ヶ崎の汐風を感じる住宅街に静かに佇む「稲村ヶ崎洋菓子店」は、2024年にオープン。店主の小林仁シェフは、都内や鎌倉の洋菓子店で経験を積み「ハウス オブ フレーバーズ」で26年間シェフを務めたのち、自身の店を構えました。
「限り無くシンプルに、澄んだ美味しさを。」をコンセプトに掲げ、素材本来の持ち味を大切にした菓子づくりを続けています。
その想いを象徴する焼き菓子のひとつが「カウボーイクッキー」です。名前の由来は、カウボーイたちの携帯食として親しまれていたオートミール。
たっぷりのオートミールを主役に、くるみやアーモンド、レーズン、蜂蜜、ブラウンシュガー、シナモン、さらに自家製の夏蜜柑ピールを合わせ、厚みのある一枚に焼き上げています。
表面は香ばしく、中はしっとりとした食感で、噛み締めるほどにオートミールの香ばしさやナッツのコク、レーズンの自然な甘みが広がります。蜂蜜とブラウンシュガーによる、やさしく奥行きのある甘みが全体をまとめ、どこか懐かしさを感じさせる滋味深い味わいです。
なかでも印象的なのが、自家製の夏蜜柑ピール。ひと口ごとに爽やかな柑橘の香りがふわりと広がり、コクのある生地に軽やかな余韻を添えています。この清々しいアクセントが味わい全体を引き締め、最後まで飽きることなく楽しめます。
穀物やナッツの豊かな風味を生かしたこのクッキーは、朝食にもおすすめ。コーヒーはもちろん、ミルクティーやカフェオレとも相性がよく、穏やかな甘みと香ばしさが一日の始まりを心地よく彩ります。
素材と丁寧に向き合い、飾らないおいしさを追求する小林シェフ。その哲学が詰まったカウボーイクッキーは、素朴でありながら何度でも手に取りたくなる、稲村ヶ崎洋菓子店を代表する一枚です。








