【8羽入】フクロウのフロランタン
FUKU+RE（フクレ）

生きているフクロウも、フクロウグッズも好きなので、女性誌で読んだ記憶はありました。でも、かわいいルックスに比して、味はどうなのかな、と躊躇し、実食には至っていませんでした。
パッケージは、グレーとシルバー、薄紫のシックな色使いで、フクロウたちが無事に届くように、丁寧に美しくラッピングされています。
箱の中には、ショップとお菓子を紹介する小さなパンフレットもおさめられています。その表紙には、「古きを訪ねて新しきを知る」旨のニーチェの名言が書かれていて、非常に印象的でした。ヨーロッパではフクロウは知恵の象徴。日本では「福をつなぐ鳥」である一品にはぴったりの引用です。
一羽のフクロウは、手のひらにちょうど収まるサイズ。
記憶の中では、両面に最中皮があったのですが、HPを拝見すると、サブレ生地とフロランタンをたっぷりつめて、割れにくくするリニューアルで、現在では片面のみ最中皮となっています。材料にある「芋水飴」は個人的には使用したことがないので、鹿児島らしい素材だなと感じました。
手にするまでに気になっていたのが、食べた際に最中の皮、サブレ、フロランタンがバラバラになり、ぽろぽろこぼれるのではないか、ということ。
しかし、実際、口にすると、その懸念は見事に払拭されました。和菓子と洋菓子の異なる素材が、物理的にも、味の面でも、見事に一体となっています。
「さくっ・ぱりっ」という食感の響きも、何となく縁起よく、最中皮のよもぎがさわやかに香ります。
フロランタン単体では、もしかしたら、濃厚すぎる、甘すぎる、と感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、本品はリッチなナッツとバターの風味が程よく、最中皮の食感のニュアンスも加わって、モダンなバランスに仕上がっています。
甘すぎる餡子、あるいはこってり系の甘味は苦手、とおっしゃる日本の方はもちろん、和菓子になじみのない海外の方にもお勧めできます。
人と人、異なる文化をつなぐ素敵なコンセプトと愛らしいルックス、また一つと思わず手が伸びるお味—あらゆる面で魅了されるフクロウです。