百年生姜ワッフル 6種6個入
クルス

６つとも包みから取り出してお皿に並べると、やさしい色味のグラデーションに気持ちがほんわかとなるお菓子です。

ワッフルを口元へはこぶと、爽やかな生姜の香りがふんわり。
ワッフル生地の間には、つややかなクリームがたっぷり詰まっています。
一口食べた瞬間思わず、手元に残った方のワッフルをもう一度見てしまいました。クリームがふわふわで、とろりとしているんです。生姜のお菓子と思いきや、それだけじゃないんだ！と驚きました。そして生姜。角切りの生姜のシャキシャキとした食感が実に瑞々しく、フルーツのように涼やかな風味が舌先で踊ります。

６つの味は、その見た目の通り、「全部がまるで違う味でびしばし主張してくる」というより、６つの中でそれぞれの食材の味わいの良さを、自然に、丁寧に引き出していると感じました。

「クリームと生姜って、合う！」と舌鼓を打ちつつ、ワッフル生地もふんわり柔らかくて口あたりが軽いので、いくつでもいただけそうで食べ比べをしたくなりますが、実際にいただいてみると一つ二つで結構満足感があります。

手ごろなお値段で、大きさも手土産やお茶うけに丁度よいと感じました。
長崎ではおなじみのお菓子やさんのワッフルとのことで、背伸びしすぎず手に取れそうな雰囲気も気に入りました。

６つそれぞれの印象については次の通りです。

・クルス
長崎銘菓「クルス」の味を再現されたとのことで、こちらだけ包みが他と違います。「クルス」の包み紙とおそろいの、かわいらしい南蛮人の絵柄がちりばめられていて、お菓子のもつ物語を楽しみながらいただくことができました。

・豆乳
他の味と比べて、口あたりがまろやかに感じました。生姜も、ジャムとしてクリームに練りこんであるとのことで、角切りは見当たらず、それがまたクリームの優しさと合っていました。

・しあわせ生姜
クリームと生姜の色のコントラストを楽しみながら、「百年生姜」を存分に味わえます。ワッフルに選ばれし百年生姜そのものを味わえるものが一つ入っているというのは、なかなか嬉しいです。
まずは生姜の部分だけいただくと、爽やかなぴりっと感を楽しめます。次にクリームの部分と一緒に口に入れると、生姜とクリームがなめらかに溶けあう様に「なるほど！」と感心してしまいます。

・紅茶
紅茶の風味が口いっぱいに広がります。６つの中では特に味わいが他と異なる、変化球というところでしょうか。こちら自体も美味しいですが、他の味との対比を楽しめる点もよいです。

・塩バニラ
同じ長崎でとれる『小浜温泉の塩』を使われているそうです。バニラクリームの風味を、遠くから少しきゅっと引きしめてくれる、繊細な塩加減です。

・合わせ味噌
ワッフル生地にお味噌が練りこまれているとのことです。主張しすぎず、でもお味噌のよい味わいを、和食でいうところのお出汁のような頼もしさで、ワッフル全体を丁度よい具合に包んでくれています。

遊びに来た仲良しの友人と、一つずつ半分にして食べ比べに話を咲かせる、そんな楽しいシーンが思い浮かぶ素敵なお菓子でした。