ゆず山椒ロール
FOGMOG

かわいらしい白い箱を開けると、甘い香りが一気に広がります。
ロール生地はしっとりとフワフワが共存した、きめが細かく手間をかけていることがわかります。
生地だけでも上品な甘さと香りを存分に感じることができ、口に入れたすぐはしっかり目の食感が、すぐに口溶けの状態になり、口いっぱいにおいしさが広がります。
山椒入りということを知らなければ、分からずに食べる人もいるのではないでしょうか。それくらいわずかな香りと風味です。

クリームは食べた瞬間にかすかな山椒の香りがして、クリームに練りこまれている黒い山椒の細かな粒を奥歯ですりつぶすと、その香りが若干強まりますが、クリームの甘さと香りを邪魔することなく控えめな存在にとどまります。
柚子のコンフィチュールがクリーム中央に入っており、その周辺のクリームに酸味が染み込んでいるのか、柚子と山椒のわずかな香りが鼻に抜けて爽やかな後口を呼び込みます。
生地と一緒に滑らかなクリームを食べることで、甘さと酸味が絶妙なハーモニーを口の中に繰り広げます。
中央部分に近いほど柚子の割合が濃く、コンフィチュールの果肉や皮のピールが入っている部分を噛むと、一瞬で柚子がメインになり、生地とクリームとの合わさり具合を食べる部分によって楽しめます。

味の分かる大人向けの感じのようなロールケーキを楽しませてもらいました。

開封時に透明フィルムでびったりと覆われているのですが、フィルムを剥がす際にロール生地の焼き目（外側の皮）がフィルムに引っ付いてしまい、食べるときに見た目が残念になってしまうのがなければ、もっと楽しめると思います。